霊・風・息(聖書)
『「霊」はヘブライ語およびギリシア語で、「風」あるいは「息」と同じ言葉(新共同訳聖書巻末P23)』
以下日本聖書協会、新共同訳聖書より抜粋。
【息】
『主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった(創世記2.7)』
『あなたが息を吹きかけると、海は彼らを覆い(出エジプト記15.10)』
『主の叱咤に海の底は姿を現し、主の怒りの息に世界はその基を示す(サムエル記下22.16)』
『彼らは神の息によって滅び、怒りの息吹によって消えうせる(ヨブ記4.9)』
『誰の言葉を取り次いで語っているのか。
誰の息吹があなたを通して吹いているのか(ヨブ記26.4)』
『わたしの魂を苦しめる全能者にかけて、わたしは誓う。
神の息吹がまだわたしの鼻にあり、わたしの息がまだ残っているかぎり(ヨブ記27.2)』
『人の中には霊があり、悟りを与えるのは全能者の息吹なのだ(ヨブ記32.8)』
『神の霊がわたしを造り、全能者の息吹がわたしに命を与えたのだ(ヨブ記33.4)』
『もし神が御自分にのみ、御心を留め、その霊と息吹を御自分に集められるなら、生きとし生けるものは直ちに息絶え、人間も塵に返るだろう(ヨブ記34.14)』
『主の口の息吹によって天の万象は造られた(詩編33.6)』
『息吹を取り上げられれば彼らは息絶え、元の塵に返る。
あなたは御自分の息を送って彼らを創造し(詩編104.29)』
『国々の偶像は金や銀にすぎず、鼻と口には息が通わない(詩編135.15~135.17)』
『主の灯は人間の吸い込む息(箴言20.27)』
『人間に頼るのをやめよ、鼻で息をしているだけの者に(イザヤ書2.22)』
『主の油注がれた者、わたしたちの命の息吹
その人が彼らの罠に捕えられた(哀歌4.20)』
『口の利けない偶像を造り、造った者がそれに依り頼んでも、その中に命の息は全くない(ハバクク書2.18~2.19)』
『そこでラファエルは答えた。
「魚の心臓と肝臓は、悪魔や悪霊に取りつかれている男や女の前でいぶしなさい。
そうすれば、悪霊どものどんな力も消えてしまい、今後一切その人に及ぶことはありません。
胆嚢は、目にできている白い膜に塗り、その部分に息を吹きかけなさい。
そうすれば、目は良くなります。」(トビト記5.4~6.9)』
『鼻から出る息は煙にすぎず、人の考えは心臓の鼓動から出る火花にすぎない。
それが消えると体は灰になり、魂も軽い空気のように消え失せる(知恵の書2.2)』
『知恵は神の力の息吹(知恵の書7.25)』
『形のない素材から宇宙を造られた全能の手は、新しく造られた怒り狂う未知の動物、火の息を吐き、音を立てて煙を出し、目から恐るべき火花を散らす動物も、一息で彼らを倒すことがおできになる。
あなたの力ある息で滅ぼすことによって(知恵の書11.17~11.20)』
『彼が口から火の流れのようなものを、唇から炎の息を、舌からは稲妻の嵐を発している有様だった。(エズラ記ラテン語13.2~13.38)』
『主は人を造って、体の真ん中に心を置き、それに霊と命と知性と全能の神の息吹を送り込まれた(エズラ記ラテン語16.62)』
『イエスは、彼らに息を吹きかけて言われた。
「聖霊を受けなさい」(ヨハネ福音書20.22)』
『その時が来ると、不法の者が現れますが、主イエスは彼を御自分の口から吐く息で殺し(テサロニケの信徒への手紙ニ2.3~2.8)』
『第二の獣は、獣の像に息を吹き込むことを許されて、獣の像がものを言うことさえできるようにし(ヨハネ黙示録13.15)』
【霊】
『初めに、神は天地を創造された。
地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。(創世記1.1)』
『さて、地上に人が増え始め、娘たちが生まれた。
神の子らは、人の娘たちが美しいのを見て、おのおの選んだ者を妻にした。
主は言われた。
「わたしの霊は人の中に永久にとどまるべきではない。
人は肉にすぎないのだから。」
こうして人の一生は百二十年となった。
当時もその後も、地上にはネフィリムがいた。
これは、神の子らが人の娘たちのところに入って産ませた者であり、大昔の名高い英雄たちであった(創世記6.1)』
『見よ、わたしは地上に洪水をもたらし、命の霊をもつ、すべて肉なるものを天の下から滅ぼす。
地上のすべてのものは息絶える(創世記6.17)』
『洪水が地上に起こった。
ノアの生涯の第六百年、第二の月の17日、この日、大いなる深淵の源がことごとく裂け、天の窓が開かれた。
命の霊をもつ肉なるものは、二つずつノアのもとに来て箱舟に入った
乾いた地のすべてのもののうち、その鼻に命の息と霊のあるものはことごとく死んだ(創世記7.10~7.22)』
『主はモーセにこう仰せになった。
見よ、わたしはユダ族のフルの孫、ウリの子ベツァルエルを名指しで呼び、彼に神の霊を満たし、どのような工芸にも知恵と叡智と知識をもたせ(出エジプト記31.3・35.30)』
『主はモーセに言われた。
あなたに授けてある霊の一部を取って、彼ら(70人の長老)に授ける。
そうすれば、彼らは民の重荷をあなたと共に負うことができるようになり、あなたひとりで負うことはなくなる。
霊が彼らの上にとどまると、彼らは預言状態になったが、続くことはなかった(民数記11.16~11.17・11.25)』
『ヌンの子ヨシュアは知恵の霊に満ちていた。
モーセが彼の上に手を置いたからである(申命記34.9)』
『そのとき、主の霊が激しく彼(サムソン)に降り、腕を縛っていた縄は、火がついて燃える亜麻の糸のようになり、縄目は解けて彼の手から落ちた。
彼は、真新しいろばのあご骨を見つけ、手を伸ばして取り、これで(ペリシテ人)千人を打ち殺した(士師記15.14)』
『サウルがサムエルと別れて帰途についたとき、ギブアに入ると、預言者の一団が彼を迎え、神の霊が彼に激しく降り、サウルは彼らのただ中で預言する状態になった。こうしてそれは、「サウルもまた預言者の仲間か」ということわざになった(サムエル記上10.10~10.12)』
『神の霊がサウルに激しく降った。彼は怒りに燃えて、一軛の牛を捕らえ、それを切り裂き(サムエル記上11.6)』
『サムエルは油の入った角を取り出し、兄弟たちの中で彼に油を注いだ。その日以来、主の霊が激しくダビデに降るようになった(サムエル記上16.13)』
『主の霊はサウルから離れ、主から来る悪霊が彼をさいなむようになった(サムエル記上16.14)』
『神の霊がサウルを襲うたびに、ダビデが傍らで竪琴を奏でると、サウルは心が安まって気分が良くなり、悪霊は彼を離れた(サムエル記上16.23)』
『主の霊はわたし(ダビデ)のうちに語り、主の言葉はわたしの舌の上にある(サムエル記下23.2)』
『わたしは主が御座に座し、天の万軍がその左右に立っているのを見ました。
主が、「アハブを唆し、ラモト・ギレアドに攻め上らせて倒れさせるのは誰か」と言われると、あれこれと答える者がいましたが、ある霊が進み出て主の御前に立ち、「わたしが彼を唆します」と申し出ました。
主が、「どのようにそうするのか」とただされると、その霊は、「わたしは行って、彼のすべての預言者たちの口を通して偽りを言う霊となります」と答えました。
主は、「あなたは彼を唆して、必ず目的を達することができるにちがいない。行ってそのとおりにせよ」と言われました。
今御覧のとおり、主がこのあなたのすべての預言者の口に偽りを言う霊が置かれました。
ケナアナの子ツィドキヤ(神の預言者の一人)がミカヤ(神の預言者の一人)に近づいて頬をなぐり、「主の霊はどのようにわたしを離れ去って、お前に語ったというのか」と言った(列王記上22.19~22.24・歴代誌下18.20~18.23)』
『エリヤが外套を脱いで丸め、それで水を打つと、水が左右に分かれたので、彼ら二人は乾いた土の上を渡って行った。
渡り終わると、エリヤはエリシャに言った。
「わたしがあなたのもとから取り去られる前に、あなたのために何をしようか。何なりと願いなさい。」
エリシャは、「あなたの霊の二つの分をわたしに受け継がせてください」と言った(列王記下2.8)』
『人の中には霊があり、悟りを与えるのは全能者の息吹なのだ(ヨブ記32.8)』
『神の霊がわたしを造り、全能者の息吹がわたしに命を与えたのだ(ヨブ記33.4)』
『もし神が御自分にのみ、御心を留め、その霊と息吹を御自分に集められるなら、生きとし生けるものは直ちに息絶え、人間も塵に返るだろう(ヨブ記34.14)』
『人は霊を支配できない。
霊を押しとどめることはできない。
死の日を支配することもできない(コヘレトの言葉8.8)』
『エッサイの株からひとつの芽が萌えいで、その根からひとつの若枝が育ち、その上に主の霊がとどまる。
知恵と識別の霊、思慮と勇気の霊、主を知り、畏れ敬う霊。
彼は主を畏れ敬う霊に満たされる(イザヤ書11.1)』
『メンフィスの司らは欺かれ、諸州の長はエジプトをよろめかせた。
主は、彼らの間に迷わす霊を注がれた(イザヤ書19.13)』
『人の子よ、預言して霊に言いなさい。
主なる神はこう言われる。
霊よ、四方から吹き来たれ。
霊よ、これらの殺されたものの上に吹きつけよ。
そうすれば彼らは生き返る(エゼキエル書37.9)』
『その後、わたしはすべての人にわが霊を注ぐ。
あなたたちの息子や娘は預言し、老人は夢を見、若者は幻を見る(ヨエル書3.1)』
『願うと、知恵の霊が訪れた(知恵の書7.7)』
『あなたの不滅の霊がすべてのものの中にある(知恵の書12.1)』
『イエスは悪魔から誘惑を受けるため、霊に導かれて荒れ野に行かれた(マタイ福音書4.1)』
『神は霊である。
だから、神を礼拝する者は、霊と真理をもって礼拝しなければならない(ヨハネ福音書4.24)』
『天使たちは皆、奉仕する霊であって(ヘブライ人への手紙1.14)』
【風】
『その日、風の吹くころ、主なる神が園の中を歩く音が聞こえてきた。
アダムと女が、主なる神の顔を避けて、園の木の間に隠れると、主なる神はアダムを呼ばれた(創世記3.8)』
『神は、ノアと彼と共に箱舟にいたすべての獣とすべての家畜を御心に留め、地の上に風を吹かせられたので、水が減り始めた(創世記8.1)』
『主は天を傾けて降り、密雲を足もとに従え、ケルビムを駆って飛び、風の翼に乗って現れる(サムエル記下22.10)』
『風が顔をかすめてゆき、身の毛がよだった。
何ものか、立ち止まったが、その姿を見分けることはできなかった(ヨブ記4.16)』
『主はケルブを駆って飛び、風の翼に乗って行かれる(詩編18.11)』
『雲を御自分のための車とし、風の翼に乗って行き巡り、さまざまな風を伝令とし、燃える火を御もとに仕えさせる(詩編104.3)』
『人間の霊は上に昇り、動物の霊は地の下に降ると誰が言えよう(コヘレトの言葉3.21)』
『北風よ、目覚めよ。
南風よ、吹け。
わたしの園を吹き抜けて、香りを振りまいておくれ。
恋しい人がこの園をわがものとして、このみごとな実を食べてくださるように(雅歌4.16)』
『わたしはエラムに向かって、天の四隅から、四方の風を吹きかける。
わたしが彼らをこの風で吹き散らすので(エレミヤ書49.36)』
『見よ、天の四方から風が起こって、大海を波立たせた。
すると、その海から四頭の大きな獣が現れた(ダニエル書7.2)』
『冥府の閉ざされた扉を開け、中に封じられていた風を放ちなさい(エズラ記ラテン語5.37)』
『天使の軍団はおののきつつあなたに仕え、御命令に従って、風にでも火にでも変わります(エズラ記ラテン語8.21)』
0コメント